戯言戯言日記

色々雑記-FGO編-

フットボール戦術の進歩こそが、フットボールチームの構造改革を生み出す

長文で乱雑な構成、フットボールに関係ない例を多用しすぎてるので、暇な人だけ読んでね。

 

 

フットボール戦術の進歩は、フットボールチームの現場指揮システムの改革に繋がる、現場指揮システムの改革は必然的にクラブの収益構造に影響を与えるから、予算獲得構造も改革されるだろう、それはオーナー、クラブフロント、フットボールマネージングチームの安定した三極化構造を生み出す筈です・・・一時的な混乱は必然的に発生するけどね。

 

まずは下記フットボールblog、明日は曇り様「ハイプレスとポゼッションの罠」をお読みください、無断でLInk張っちゃいます。

http://www.plus-blog.sportsnavi.com/tanakayamada/article/240

上記blogを読んで確信できましたね、何故?と問われたならば、それは人類戦術史がそれを歴史上で示しているから、としか答えられません。

僕はフットボール戦術史について通り一辺の事しか知りませんが、軍事戦術史については、それなりの見識を持っていると自負しています。

 

ここから先は概念論になります。

人類の持つ戦術概念は凡そ二つに分類されます。

弱点を衝き突破して防衛力を無力化するか、引きずり込んで叩いて攻撃力を消失させるかです。

前者は浸透突破、電撃戦、縦深戦術理論などに当たり、後者は漸減決戦、機動防御戦、焦土戦術などです。

ではポゼッションは何に当たるか?、これは塹壕戦術に近いです

現在においてポゼッションはボールを持つという事は主導権を渡さないという事です、例えばどれだけ攻められていてもボールを自軍が保持し続ければ、相手は得点を挙げることが出来ない、ボール保持=塹壕による戦線維持です。

しかし、塹壕戦は実際的には二つのリスクを負う事になります。

固定された戦線は砲爆撃の目標となり、突破された塹壕戦線は事実上無力化します。

ハイプレスはその意味において積極的攻勢計画である大規模作戦計画が一番近いと思います、計画されたプレスと一度ボールを奪えば全方面で優位にたてるという一点において同質です。

このドクトリンは、第一次世界大戦でドイツ軍(というよりもプロイセン参謀将校団)により、西部方面戦線で実行されました・・・結果は頓挫しましたけどね。

ポゼッションに対して更に有効なのは、スルーパスです。

ルーパス電撃戦に値します。

電撃戦は戦線を構築しながら相手の弱点を捜し当て、そこに陸空の戦力を投入し戦線を突破する事により、後方の敵指揮機能を麻痺させ戦力の無力化を図る。大規模作戦計画による決戦のバリエーションの一つである電撃戦

ルーパスは後方に潜り込みDFラインを無力化してゴールを上げる、戦線に貼り付けられた戦力の無力化という一点において電撃戦と全く同質だと思います。

戦術革新は常に一部の天才達によってなされてきました、フットボールでいうならば、クライフ、サッキ、ペップ等でしょう。

凡人は天才を真似する事が出来ます、しかしタスクが天才と凡人では違います、その問題解決方法が組織改革です。

ナポレオン一世の様な天才を持たなかったプロイセン軍は、後の参謀本部に繋がる貴族将校団に作戦計画を練らせる事で対抗し、戦争の天才であるナポレオンを最後には敗北に追い込みました。

 

前置きが長くなりましたが、「明日は曇り」様の「ハイプレスとポゼッションの罠」から、フットボールが、戦術の進歩が戦力の向上であった時代から、戦術の相性と選手の練度による事が戦力の優劣に繋がる時代へと変遷し始めている事に気が付いたのです。

一時的なサイクルの変化から生み出されるトレンドの変化では無く、組織構造の改革へ向かう時代に突入したと確信しましたね。

 

フットボール界は今後数年以内にフロントや現場の指揮構造の改革が始まります。

戦術を監督個人の発想と訓練法に左右される時代は終わると推察できます、今でも勿論、監督というよりもマネージメントチーム単位でフットボールチーム運営は行われていますが、人員規模は大きく拡大されると予想できます。リーグやトーナメントを勝つ為の総合的な統合戦略を考えるコーチ、チームの総合戦術を考えるコーチ、総合戦術コーチの下位にDF陣、MF陣、FW陣に専門のコーチが付き、それらに必要な練習方法を考える戦術トレーニングコーチが必要となります、当然それらのFW MF DFの連携は総合戦術コーチの下でよりタイガライズされていきます。

勿論、情報収集チームや情報分析を行う人員は今でもいるでしょうが、自チームの戦力を分析するチームと、他チームの戦力/戦術を分析するチームの二系統はより大型化していく筈です、情報の質量こそが勝負に大きな影響を与えるからです。

これらの情報収集/分析チームは戦術コーチチームやスカウトチームなどと連動して、トレードなどの中長期的な視野でチームを運営する為に必要な人材(決して選手だけではない)をフロントに上梓する事になります。

フットボールでこれらの密接な統合指揮機能を得るためには、最低でも30人程度の人数は必要となると思います。幾つかのコーチは兼任できると仮定しても必要です。

現代軍事組織は高度に情報共有化されて効率運用されていますが、C4Iシステム等を導入しても尚、実戦部隊より後方支援部隊の方が遥かに人数が必要です。

そう考えるとクラブ1軍登録人数20数名で在ることを考えれば、30人って言うのは、まだ少ないかも知れませんね。フットボールと実戦部隊の雑用の数は比べ物にならないから、一概に比率を出しても意味がないけど。

監督は試合前は人事フロントと統合戦略方針の確認、戦略目的達成の為の作戦計画の策定(立案は主にコーチの仕事となる)、試合中は交代を切る為に考えるのでは無く、コーチの幾つかの進言に従って決断する事が仕事となります。

東郷平八郎の時代から、チェスター・ウィリアム・ニミッツの時代に変化しようとしているのです。

名将の運命の決断がフットボールの試合を決定するのでは無く、灰色の参謀達の生み出した立案に対する責任を取る事が、監督のもっとも重要な仕事になるでしょう。

 

おっさんの妄想なので予見が間違っていたからといって、馬鹿にしないでね。

数年後に改革おこってねーじゃねーか、馬鹿?とかいっておちょくってやって下さい。

 エンターって事を考えると監督一人にスポットが当たった方がヒロイズムが刺激され、よりシネマティっクな感動が生まれやすくなり、同時に改革する費用なども考慮すると、フットボール界全体が改革しない方向で停滞する可能性もあります。

だって軍事ほど切実じゃないし、どこまで行ってもフットボールはスポーツだから。

 

 

追記

ペップはトハチェフスキーグデーリアンか・・・、それともグスタフアドルフか・・・。

トハチェフスキーグデーリアンも自らの考察から新時代の戦術思想を生み出しましたが、その事実そのものが彼らの上司である独裁者の猜疑心と嫉妬を刺激し、結局は才覚に見合った活躍は殆ど出来ませんでした。

各クラブでオーナーの理解が得られたならば、彼はグデーリアンになれるだろうが、バルサの終わり方を見るとトハチェフスキーとして憤死しそう、モウリーニョに最終的には試合でフルボッコされそうでもある・・・、その意味で軍事革命を起こしながらも名将ヴァレンシュタインに殺されるグスタフアドルフな気がしますね。

モイーズは時代の隙間にさいた最後の勘違い君。

ファギー東郷平八郎、引退後に要らないことをコメントして碌な事を故国にしなかった事も似ている。

モウリーニョヴァレンシュタイン

有能、勇敢なグスタフアドルフをぶっ殺した傭兵隊長なんだけど、戦場の名将は間違いないが、強欲で当時の傭兵としては信じられない額の支払いを請求している、そのやり方が独裁的にすぎ罷免された。しかしグスタフアドルフに勝つ為に再び皇帝に召集され、最終的には戦場でグスタフアドルフを葬り去った。様々な戦場で功績を挙げ、公爵位も得ており、位人臣を極めるが、最後には皇帝により暗殺されます・・・、そっくりすぎて苦笑いしか出てこない。