CLベスト16 シティvsバルサ考察 #2
本日のクラシコ前に書いておきたかったんだけど、間に合わず。
この試合、評判ではシティ完敗みたいな感じなんですけど、まぁ完敗は完敗かもしれないですけど抵抗しているし、一戦目の教訓を踏まえて色々とペジェはやっていました。
って訳で軽くニワカが説明していきたいと思います、リンクしとくんで一戦目も良かったら読んで下さい。
tawagotozaregoto.hatenablog.com
スタメン
シティは4-4-1-1
ヤヤが復帰したのでヤヤ、ジーニョをボランチ、明らかに攻撃を重視した布陣。
このスタメンを見た時点で僕はシティの負けを確信してました。
バルサは4-3-3
ブスケツが出停なので、マスチェを上げてマテューをCBに。
前半
4-3-3と4-4-1-1(4-2-3-1)のマッチアップはこうなります。
バルサは中盤の3人を高く上げてシルバ、ジーニョ、ヤヤを押し込みますし、シティはサイドハーフを高く上げて、アウベス、アルバを押し込みます。
結果、バルサは縦に間延びした4-1-4-1、シティもまた縦に間延びした4-2-1-3になってました。両者共に開始から数分間、ロングボール攻勢が続いたのも無理は無いかと思います。
先に動いたのはバルサ、両SBをワイドに展開させてシティのSHに付かせると、マスチェを上げつつメッシを中央に下ろし、スアレスをWGに展開させます。こうして、中盤をいつもの様にを4vs3にして支配します、ミルナーとナスリが中盤にはいっていけば、6v5で支配です、でアッサリボールを奪えて運べる形にします。
一戦目のシティが点とった形と似てるのは、偶然じゃなくてそうなる様に動いてるからです、シティよりバルサがシステマチックなのは、クライフ-ペップ理論により通じてるからです。
で、ボールとってメッシにボール渡したら変形します。
ラキティッチが上がってWGになって、再び両ウィングが展開する形になります、時々は中盤でラキティッチやイニエスタにボール渡して、メッシがWGとして張りなおしたりもします。
勿論逆サイドでネイマールが内に入りなおして、イニエスタがWGみたいなパターンもあるんですけど、余りみないですね、この辺は選手特性の差だと思います。
先制点はバルサ
カウンターからメッシにボールが渡り独走からドリブル、そして大外から上がって来たラキティッチにメッシがクロス出して、ラキティッチがハートをループシュートでいなしてゴール。パワフルな走り、見事な胸トラップ、芸術的なループシュートと三拍子そろったプレー。一方のシティは上がってくるラキティッチに誰も付いておらず完全にフリーにしている、シティは本当に守備やる気ないですね。
後半
シティの二列目は流動的に入れ替わるのでヤヤが真ん中であったりもしましたが、基本的に底はミルナーかジーニョがやっていました、運動量の問題がありますし。
この前プレは途中でシティは行わなくなりました、多分効率が悪い上にカウンターの基点になるからでしょう。バルサ両SB付近のポケットにボール入った場合にプレス掛けても、CB、GK、マスチェの動きで相殺されやすい、実際なんどか相殺されてました。ついでに走る距離が長くなるのでシルバ、ヤヤ、ナスリ(ナバス)が死んでしまいます。
後半60分頃?に入るとシティは両SBを前に出さないで、前プレも殆ど行わない4-1-4-1で、中盤ボール奪取を狙います、何度かは成功したりしてましたが、殆ど機能せずにメッシのドリブルやパスワークに翻弄される形も多かったです。
こんな形でシティはバルサボールを取りに来ますけど、メッシ・ネイマールがワイドにはってシティのSBやSHから距離取ってるので、メッシ(ネイマール)に預けてバックパスが機能しちゃうんですよね、ヤヤ、シルバ、ジーニョ、ナスリ(ナバス)は決してプレスが上手いタイプじゃないですし、足元負けてますからね。
実線はプレイヤー移動、ドット線はパスルート、ジグザグ線はドリブル
で、コラロフが我慢できずに前に出てくると、これでメッシ、ラキティッチ、アウベスは何度もチャンスメイクします。
こうしてシティは猛烈なバルサの攻撃に晒されますが、シティGKのハートが当りまくっていて、ファーのネイマール、アルバの飛び込みシュートなどを押さえて、なんとか1失点のまま押さえます。
その後シティはカウンターで何度かチャンスを作り、一度はPKを得ます。
しかし、バルサ正GKのシュテーゲンもハートに負けずに、PKキッカーアグエロのシュートを見事にストップ、素晴らしいプレーを魅せます。
こうして後半のバルサの猛攻もシティの反撃も両者ともに実らず、1-0でバルサが勝利、2戦合計3-1でバルサがベスト8に駒を進めました、おめでとう。
要因
試合が一方的に見えた理由はシティの守備です。
個人技術、連携、戦術の守備面が全て酷い。
コラロフスタメンだったのは、クリシーの第一戦目の寄せが甘かったからだと思いますけど、コラロフも変わらず酷いシーンがあります。
バルサ右サイドのメッシが降りてきてるので、コラロフが付いてきてます、これは良いんですけど。
これ、メッシへのパスルート切ろうとして前に出てるんですけど、ボールホルダーしかみてなくて、メッシが体を離して前ラン掛けようとしてるの見えてないんです。
で、メッシの走り出しにアウベスがロングパスを縦にだす
こうなりました。コラロフは5秒前後の間、一度もメッシを見てません。メッシが胸トラップする直前に漸くみたぐらいです。
デミチェリスのチェック速度は良かったんですけど、これこの後滑ってるんですよね。
次のシーン
これクリアボールをラキティッチが拾ってマスチェとワンツーした後です、だからヤヤはラキティッチへの寄せが甘くなってるのは仕方ないんですよ、問題点は別の部分。
この後、メッシがミドルシュートを撃ち、ヤヤがそのクリアボールを拾いますが、ラキティッチがボールを拾ってから、ヤヤが拾うまで約11秒間あります。
この間にボールかボールホルダーしか見てないプレイヤーが1名います、フェルナンジーニョです。一度も他者を確認する為に首を振ってないんですよね、他のプレイヤーも1~2回ぐらいしか首ふってないんで、それも酷い話なんですけど、フェルナンジーニョはより酷くて、隣2メートルの場所にメッシが居るのにマークにも付かず、ボールホルダーを棒立ちで眺めてるんですよ。
メッシにこんな場所でほぼフリーで正面むかせて、ドリブルさせたら絶対に駄目です、なのに危険地帯にメッシが居ても無警戒に近い上にゴールへのコースを切らない。
まだありまして、全般的にシティの選手は腰が高すぎます。股抜きされたフェルナンジーニョやミルナーは論外だとしても、他のプレイヤーもCB以外は基本的に腰が高くて、簡単に左右に振られ過ぎです。
シティの選手はボールホルダーを見ている時間が長すぎ、それが連動したプレスが少ないという問題を引き起こしている可能性があります、マーク相手にボールが渡ってからプレスに行くことが異常に多い、だから簡単にフェイント一発でかわされるし、腰を落して対処する時間も無くなる。
これは個人の技術や判断ばかりの問題ではなく、戦術的要素による選手間の距離の変化もありますので、それらを考慮した練習をしないと身に付かないと思います。
勘違いして欲しくはないので強調しておきますが、別にフェルナンジーニョを嫌っている訳じゃないですし、シティを叩いてる訳でも無いんです。
多かれ少なかれ、シティの守備的選手には指摘した傾向が有りまして、その傾向が最も顕著だったのが、この試合のフェルナンジーニョなんです、ですから例として挙げただけです。
要するにシティがバルサに負けるのは、戦術面や笛への適応差だけじゃなくて、技術面、特に守備のそれが足りてないって考察なんです。
どんな素晴らしい攻撃もボールを奪わなければ成立しない、つまり守備あっての攻撃です。
シティ監督のペジェグリーニさんは少しは守備の見直しを考慮した方が良いんじゃないでしょうか?、とにわか素人は思いました。
ただし、チェルシーvsPSGなんかのチェルシーよりは遥かにサッカーらしいサッカーをしていましたね、負けたにしても次に繋がる可能性のあるサッカーです。
・・・・・、監督やコーチに守備面の改善をする気があればの話になりますが。
にわかの語っている事なので、間違いも有ると思いますが、その際にはご指摘やご指導をコメントでお願いいたします。