キリンチャレンジカップ 日本代表 VS チュニジア代表
大まかな部分はpal9999さんが書いてるんで、そっちがお奨めです。
その基本形を理解する為には田中山田さんのblogがお奨めです、pal9999さんと田中山田さんのblogはクオリティーが高すぎて、無料で読んでいて申し訳ない気分になってくる。
これ現代サッカーのパスとプレスを理解する上で凄く重要なので、絶対に読んだ方がいいです。色々なサッカー解説本やblogに書かれていることですけど、解りやすく面白いのはここが一番です。
ザック・ジャパン時にパスがカットされたりロストする事が多かったのは、直近のプレイヤーにパスすることが多かったからです、このケースが本当に多いんですよ。
ラインが高いことと相まって、ザックジャパンの失点数が歴代日本代表で最多だったのもうなずける話なんです、ただし得点数も最大だったんですけどね。
上記を読んだら下記も読みましょう。
これだけだと流石にblog紹介blogなんで、幾つか気になった事を書いていこうと思います。
何人かの選手への厳しい意見が有ると思いますので、嫌な気分になりたくなければ読まない方が無難です。
チュニジア戦のスタメン
川又、藤春、清武、槇野の先発は予測範囲外でしたけど、代表に召集したからには平等にチャンスを与えるスタンスは好感が持てますね。
試合の流れに関しては余り書く事ないんですよ、ハリーが提唱している意識改革が出来ているか否かの方が、遥かに重大な問題だと思いますので。
目新しい選手達が今後代表に残留できるかを、説明を交えながら評価していきたいと思います。
◎=確実、〇=大丈夫、△=当落線上、×=難しい
権田=◎
清武=〇
権田はこの試合で一番の収穫かもしれません、それぐらい素晴らしかった。
ポジショニングとフィードがとても良かったです、安心してみてられました。
吉田がワイドに開いてプレスをいなしつつ権田にパス、権田はダイレクトパスで中盤にだす。
この権田からのパスを清武がヘッドでボランチに落とす。
ボランチからダイレクトに縦パスが出ます。
清武がランかけなおして、縦パスの奥の受け手になりました、この後清武はトラップミスってパスは出せなかったけど、素晴らしい権田のフィードと清武の動きでした。
清武は守備面でも成長しているところを見せていましたし、幾つかの素晴らしいパスとムービングで違いを作っていました。
権田はショートパスとロングパスの選択を殆ど間違えていませんでした、1-2回サイドにロングパス入れてもいいんじゃないかな?ってシーンがあったけど、それは好みの範疇に収まると思います。
酒井宏樹=〇
まず安心です、球際に激しく行けてましたし、上下運動、縦パスの意識も良かったです、守備面では組織守備でも成長している様に思えました。
組み立て面では安易な受け方したり、シンプルな縦パスにこだわりすぎてパスカットされているシーンもありましたが、寄せの速さと激しさでボール奪取で計算できるプレイヤーです。内田との熾烈なスタメン争いが始まりそうな予感。
凄く見難いですけど、パス受ける前にルックアップしてるので、前むいて永井の走り出しを確認する事をスムーズに出来ており、手早く縦パス出せてます。
川又=×
プレス開始せずにずるずると下がっていき、二列目に吸収されてる事がしばしばあった
アリバイプレスで寄せが甘いシーンが多くあり、プレスの意義を薄くしている。後半の岡崎と比べると良く解るが、献身性が非常に少ない。
ポスト時のトラップやダイレクトパスの精度が悪い。
海外の選手との競り合いの激しさを理解せず、寄せられると簡単にボールロストしている。
抜け出し判断とプレスバックが噛みあってなかった、ただこれは連携の問題でもあるので保留項目、今回中々ボールもらえず決定機に絡めてないのは、この辺の問題が大きい。
SSが有りすぎて選定に困ったのでSSは無しにした、手抜きとかいうな。
武藤=〇
プレスとプレスバックで何度か良い面を見せていた、献身的な姿勢は非常に好感度が高い。
寄せる意識も高くなっており、球際にも強くいけていた。反面、寄せられたときの動きは悪くチャンスでのボールロストに繋がった、海外リーグの連中と戦う為のフィジカル強化は必須項目。
比較対象が宇佐美、乾だから過酷な戦いになるので〇にしといた。
永井=〇
嬉しい誤算その2。
裏抜けの走り出し、プレス、球際の激しさが非常に良い、プレスバックはちょっと連携不足の面もあり、機能して無い事もしばしば。
プレスで走り惜しみをしないのは川又と好対照だった。
相手の左SBが問題起こしていたので裏を頻繁に取ったが、モナコCBのアブデヌールのカバーで潰されていた。
今の本田さん相手なら勝てる可能性はあるので、日本代表で切磋琢磨を生み出す為にも頑張って欲しい。
藤春=△
素晴らしいスピードを持つし、球際の強さはある程度できていたが。
ポジショニング、寄せ、マーク意識、足元、パス精度、走り出しのタイミングなどは非常に悪かった、足速いのに上記が問題で足元で受けすぎてる、長所を生かせてない。
ただ相手が守備力に不安のある高徳さん、怪我がちになってきた長友さんなので、スタメン獲得はワンチャンあります。これからの伸びに期待したい。
山口=◎
ボール奪取、長谷部との前後左右の関係は完全に出来ていた。
球際、寄せの速さと強さ、運動量、体を張った素晴らしく献身的なプレーが多く、守備面では非常に輝いていた。
反面、ボール奪った後のパス(組み立て)は様々な課題を残した。長谷部の年齢問題は避けれないので、ほぼ確実に細貝の上位互換として代表に選出されると思う。
槇野=△
ポジショニングは悪くなかったが、安易な横パスが多すぎて長谷部、吉田、藤春に負担を掛けていたシーンも少なくない。足元にも不安が残り、縦パス意識も薄かったのでこの先代表に残れるかは非常に微妙。
宇佐美=◎
点を取れて無い事と守備意識が高いことは賛否両論有ると思いますが、違いが作れるプレイヤーです。香川とのホットラインは受け手出し手としても世界レベルの連携を見せ付けました。勝手な予想ですが、本田との世代交代で香川-宇佐美時代が来るんじゃないかな?
間違いなくガンバ宇佐美とは別人であることを証明しました、いや守備とオフザボールとかできるなら最初からやっとけと、やってたらとっくに選出されてるだろ。
今後もこのスタイルを維持できるなら、8年後まで日本代表の座は安泰だと思います。
一応やっとく
香川
トップ下の香川はファーストディフェンスで輝き、ショートトランジションサッカーの天才であることを証明した。ずっと証明してたのに、ザックジャパンでトップ下で使われなかったのは不憫の一言。ザックは名将でもあったけど、古いイタリアのサッカー観だったと思う。
岡崎
川又とプレスだけで格の違いを見せ付けてた、フィジカル負けしてないのも凄かった。得点は妥当、やっとCFらしいプレーさせてもらえたとおもったけど、本田が二点目取った時は納得いかなそうだった、CFはそれぐらいエゴだしていっていいと思う、今までが不憫すぎたしね。
本田
世代交代の波に一番晒されてる。
遠藤が居なくなり川島も退き始めた、長谷部も年齢は誤魔化せない、次は本田、長友が世代交代の時期にきている。
右足クロス、抜け出し、テンポ面のディスアドバンテージを改善しないとWGでの代表定着は難しい、あと左足クロスのバリエーションの少なさも。
敢えて本田さんの駄目な部分をSSで上げます、香川のパスミスとか言われるのは納得いかないので。
香川がボールホルダー、本田が香川を見ている
足止めて足元でもらいたがってる、相手のDFライン見てください、このシーンで本田さんがワイドに2-3メートル開くだけで一点もののシーンですよ。
でもここで本田はテンポが失われるプレーを選択してるんですよ、ありえないです。
ここで受けてドリブルでバイタル入ってシュートですか?、それで何回ミランで顰蹙かってるんですかね?それとも足元で受けてワンツーですか?、それにしてもワンツー出すには厳しいコースになりますよね?
相手のボランチがしっかり腰落して香川に対して良い守備してるんですよね
ここで香川がギリギリでスペースにパスだして、漸く本田が走り始める。ギリギリのオフラインでまってるなら解るけど、何で先に走り出してスペースで受けようとしないの?コーチングでスペース示して走り出しても良いんじゃないですか?
もっというと走り出して受けるってイメージがあったら、ここでダイレクトで左足でシュート撃ててるでしょ。
ここで香川が宇佐美に出せって意見もありますけど、ここで宇佐美はちょっとリスキーじゃないかな?、ただチャレンジしてみてもいいよね。宇佐美と本田の受け手としての能力も考えると、宇佐美で良かったかもね。
この一連の得点シーン見て、香川のパス精度が悪いって冗談じゃないですよ
本田の得意技ふんわりクロス発動、岡崎が競り勝ってゴール
モナコCBのアブデヌールさんは強かった
川又と武藤を蹴散らし、チュニジアSBのやらかしを何度もカバーして、永井を封じ込めてた。
左SBは確かに何度もやらかしてたけど、実は攻撃的な選手でアブデヌールさんのカバーリングありきのサッカーだったのかな?とか考えたけど、余りに酷いミスが多かったので、俺の妄想だと思います。
ハリー
割とはっきりと顔にでますね。
カメラワークが選手アップが多くて、ビルドアップやプレスが見れないこともあって不満だったんですけど、ハリーの顔ぬいてくれるのが多かったのは助かった。
寄せが甘くて精度の高いフィード蹴られた時や、プレスが緩かった時は仏頂面
逆に球際に強くいってボール取ってからの、フリックやスルーパスを上手く使った縦ワンツーでチャンスを作ると、最終的にミスや精度問題で点が取れなくても、点を取った時と同じ様な笑顔を見せてました。
その意味でどんなプレーを評価しているのか解りやすかったです。
ハリーのサッカー観によるスタメン選出が興味深くて、31日の親善試合が非常に楽しみです。
追記
うっちー誕生日おめでとう。