戯言戯言日記

色々雑記-FGO編-

AFC2015 日本vsヨルダン マッチレビュー

予想通り完勝でした、色々な意味で完勝でした。

4-0じゃなくて2-0だったけどな!

ヨルダンの監督が試合前に「日本を研究したので、勝てる可能性はある」みたいな事をいってましたが、逆に色々な意味でやりやすくなったと思います。

本田、香川、遠藤をリスペクトしてたのは解るし、スルーパス警戒するためにギャップしめるのはわかるけど、やりすぎでしたね。

 

前半を重点的に分析しました。後半は審判の判定に惑わされずに落ち着いて戦えた事と、カウンターからの追加点は素晴らしかったと思います。

ヨルダンの攻撃も色々変わっていましたけど、面倒なのでやりません。(後で追記するかもしれませんけど、ぶっちゃけ4-4-2形のサイドハーフ絡めたサイド縦ポンなんで特筆するべきことじゃないかと)

 

スタメンは変わらず、TO無し、ってか一発勝負のカップ戦でTOは難しいよ。

一番楽な相手であるパレスチナ戦が一戦目にきた事もあって、TOは実質無理だとおもってましたし、勝ててる形を弄るのは定石としても良くないです。

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相手のGK見えてないけど気にしないでw

ヨルダンは4-4-2のダイヤモンドなんだけど、正直いって3ボランチ4-3-1-2だと思う。

日本代表はボール持ってる時は3-4-3なんだけど、アギーレはハイプレス対策はかなり早い段階でやってるみたいで簡単にいなしちゃいます、しかも超シンプルな方法で。

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これな、高徳を下げ気味にしちゃう、この試合高徳は余りクロスを上げれるラインに入る事はなかったんですけど、その理由の一つは、ラストラインでのビルドアップの為に自分の攻撃参加比率を下げてた事だと思います。

パレスチナ戦やイラク戦でクロス本数の割りに有効なクロス数が少なく見返したくて悔しいだろうに、腐らずにチームの為に攻防で素晴らしい仕事をしてました、高徳さんの素晴らしいメンタルとプロ意識だと思います。

某KIY〇TAKEさんも見習って欲しい。

 

高徳さんが試合後インタビューで

―左サイドからの崩しが多いが?
「左でつくる、あるいは左からのクロスで右が仕留めるというイメージはある。僕的には(本田)圭佑くんをなるべく前で前でプレーさせてあげたいし、チーム の結果に関わるようなプレーをしてもらいたいと思ってやっている。今日はそれがうまくできたと思う。後ろから圭佑くんに戻るなと言っているし、圭佑くんは それを分かっていてわざと戻っていない。そのへんは相手との駆け引きができている」
―左で崩して右で仕留めるというのはチーム全体の考え?
「圭佑くんと話していての考えです。様子見というところもあるし、右で行ければ行きますけどね」
―守備面は?
「相手の20番が前半から残り気味で後ろにいたのでリスクを考えてプレーした。自分が数的不利で守備対応したときもそんなに大崩れすることなくやれた。そのあたりはバランス良くやれた」

 

この様に答えているんですけど、僕も全く同意できますし、ヨルダン戦に関しては高徳さんは素晴らしい仕事をしたと思います。

で高徳さんにヨルダンWGがプレスにきたら長友サイドに回して突破させる。

ラインスライドに対してサイドチェンジを繰り返すのは定石ですけど、3トッププレスに対して凄く速く対応できた点はアギーレ、長友、高徳さんが非常に良かった点だと思います。

 

で、チームにとって重要な問題はいなした事じゃなくて、いなせる形にした時間です。

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多分ヨルダンのゲームプランは、ハイプレスから日本のミスさそってあわよくば1点取る、取れなくても暫くの間主導権を握るって形にしたかったんだろうけど、6:47秒であっけなく破綻します。実はこの前に長友も下がり目で同じ形作ろうとしてるんで、実質6分ぐらいです。

 

相手も馬鹿じゃないんで、スライドしてマーク付きなおして守ろうとしましたし、その後もちょくちょくブロックを作り直してましたけど、全て日本に対応されてました。

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マークずらしてスライドで対応しようとするんだけどね、長友さんも高徳さんも決してドリブル下手でもなければ、推進力が無いプレイヤーじゃないんですよね。

これはこの後岡崎さんにパスを通しますが、岡崎さんが無理やりターンを失敗して、チャンスなくなりましたけどね。

 

別のパターンにこーいうのもありまして、遠藤香川のスルーパス意識しすぎて、乾をフリーにしてるヨルダンSB、これずーーーとこうだったんですよ、でこれを使った組み立て。

ちなみに本田さんには逆サイドのSBが殆どベタ付きしてました()

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ふつーに香川が降りてきてマーク引っ張ってギャップを作る

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ギャップに本田さんが降りてくる、同時絞ったヨルダンSBみて酒井はライン沿いにワイドに構えつつ前に。

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それらを囮にフリーの香川のサイドチェンジ。

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乾と長友で縦ワンツーで抜け出してクロス、このシーン本田が中央に絞りすぎて岡崎のポジション奪ってるんですよね。

ここ遠藤さんがベテランらしい素晴らしい動きしてます。

香川が上がってきてるの確認すると、本田が中央に絞りすぎてファーに誰も居ないのみて、速攻ファーに走ってるんです。ファースペース埋めと香川へのスペースメイクの一石二鳥のナイスプレー。

これ地味だけど素晴らしいプレーで、このクロスのこぼれ球を拾って作り直して、乾の幻のゴールに繋がるんですよ、遠藤さんの隠れた好プレーです。

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遠藤のナイスプレーからの組み立てが下記SSシーンなんですけど、見てもらったら解りますが、ヨルダンは画面内にGK含めて10人いるんです。

香川、遠藤、乾、本田の動きでボランチ二人がラストラインに吸収されてるのが良くわかると思います。この後乾のボレーでゴールネットを揺らすのですが、線審のミスジャッジで取り消しに・・・・・・。

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得点シーン

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サッカーって面白いなと思いますね。

散々どフリーだったサイド攻撃ではなく、乾の特性の一つである狭いスペースでのパスで得点に繋がりました、本当に丁寧なトラップ、ターン、パスでしたね。お見事でした乾さん。

長谷部から乾、乾のスルーを岡崎が受けてシュート、弾かれたけど本田が押し込んで先制点。

 

試合後のヨルダン代表監督の日本代表への賞賛は決してお世辞じゃないと思います。

香川、遠藤、本田をリスペクトしすぎて、乾、長谷部、長友にやられてましたが、前者3人を止める前提じゃないと試合にすらならなかった可能性も少なからずあります。つまり、今の日本代表との力の差はかなりあったってのは間違いなく本音でしょう。

 

この試合ヨルダンの視点ですと、

6分で実質的に3トップ前プレを対策される。

9分にはヨルダンのWGが片下がりして4-4ブロックを作りますが、日本に良い様にディフェンスラインをコントロールされてあわや失点。

更に両WG下げたり4-5ブロックにしますけど、遠藤、香川、本田、乾に違いを延々と作られ続けられた上に、カウンター起点になるプレイヤーの体力を守備に忙殺される事で削られる。

FWの献身的なマークやロングボールに対するランも長谷部に摘み取られ続けた。

おまけに4-5ブロックまで、バルサ式3-4-3の変形でやられて失点。

前半戦は相手監督からしたら悪夢そのものでしょう。

 

では採点です。


GK
川島:6.5
普通だったがクリーンシートは偉い。もうちょっとフィードと足元あればいう事は無いが今更感があるよね。

DF
酒井:6.5
ビルドアップで地味ながら重要な役目を何度か果たした、守備面ではアグレッシブでありながら冷静にディレイやカバーするシーンもあり成長が伺える。

今回の試合ではクロスシーンが無かったが、クロス精度は課題でしょう。

吉田:6.5
守備に関しては幾つかの長谷部のミスを丁寧にカバー、ビルドアップでも要所で組み立てに参加したり見事な楔パスで小さくない貢献を果たした、フィードも悪くなかったが何時もよりは乱れていた。

森重:6.5
ロングボールでのヘディングで一度も負けなかった、組み立てではもう少しワイドなパスを意識していいと思う。

長友:6.5

タスクが整理されたせいか、アグレッシブな攻撃参加と、ダイナミックな守備がチームに勢いを与えた、良い意味で戦える姿勢を示したのは決して小さい貢献ではない


MF
長谷部:6.5
MOM級、キープレイヤーを潰し続け、セカンドボールを拾い、物凄く広い守備範囲でボールを奪い続けた。相手にビルドアップをさせなかったのは間違いなく長谷部の功績だが、イージーなシーンでのパスミスで大きな危険を招いたのは大きな減点材料、あれが無かったら7.5でも良い位。

遠藤:6.5
相手にスルーパスを警戒されている時に攻撃面でのスペースメイク、フリーランでのパスルート作り、守備面では長谷部のマンマーク時の穴を埋めライン沿いに追い込む等スタッツに表れないベテランらしい良プレーを随所でみせた。

香川:6.5
パスミス、トラップミスが幾つか合ったが、ゲームメイクに関しては一級品だった。遠藤、乾と呼吸の合った上下左右へのスイッチは相手に多大なストレスを与えており、守備面でもディレイ、パスルートカットで幾つかのボール奪取をアシストした。

FW 本田:7.0
フィジカルコンデションがよく、二人に押されても冷静にパスを捌き、非常に卓越したパスを隋所で見せた、ポストを叩くのも好調の証拠だが、内に絞りすぎてCFのスペースを消しているシーンが幾つか合ったのはマイナス点。先制点は本田の集中力を良く表していると思う。

岡崎:6.5
ファーストディフェンス、ファイティングスピリッツは間違いなくチームの活力となっているが、ちょっと雑にシュートを狙いすぎて攻撃面では単調になりがちだった、先制点に繋がった受け方、シュートは素晴らしかった。

乾:7.0
MOM級の活躍、ドリブル、高い守備意識、連携力は文句のつけようが無い。

プレー選択にほぼ間違いがなく、連携すべき時に連携し、個人技で突破すべき時に仕掛けている。先制点に繋がったスルーパスのシーンのトラップ、ターン、パスはお見事。

<交代選手>
MF
清武:5.0
アリバイ守備が多く、チームの状況に合わせたプレー選択が出来て居ない。

FW
武藤:6.5
出場時間は長くはなかったが、アシストという結果をしっかり残した

MF
柴崎:6.0

出場時間は短いが、まずまずのプレー。

少なくともチェイスで手を抜く事は無く、守備、パスも無難にこなした。

 

監督

アギーレ:7.5

3トップハイプレス対策、清武投入後の清武のプレーへの修正指示は素晴らしかった。